脳神経外科
24時間365日体制で急性期脳卒中患者を受け入れ、迅速に治療を
当院の脳神経外科は、急性期脳卒中患者を24時間365日体制で受け入れている地域の中核的施設です。発症直後の脳梗塞には注射薬による血栓溶解療法、血管内カテーテルによる血栓回収療法、脳出血やくも膜下出血には手術などを迅速に行い、再発予防から後遺症のリハビリテーションまで総合的な医療を提供する体制を整えています。2020年4月には日本脳神経外科学会脳神経外科専門医の増員と、科の若返りが実現し、救急治療をより迅速に行うことが可能となりました。脳卒中のほかにも、認知症、頭部外傷、脳腫瘍、てんかん、頭痛など幅広く脳の病気を診療し、地域の方々の健康を支えます。
責任者
1994年岐阜大学医学部卒業。同付属病院脳神経外科、総合大雄会病院、高山赤十字病院、岐阜赤十字病院を経て2001年に総合犬山中央病院に赴任。国立病院機構長良医療センターを経て2006年に再び総合犬山中央病院に戻り、2011年に脳神経外科副部長に就任。2015年から血管内治療脳神経外科部長を務め、2020年に脳神経外科統括部長に就任。
脳卒中の治療は時間との勝負です。脳梗塞発症後4.5時間以内なら、注射薬によって脳血管に詰まった血栓を溶かすための治療が行えます。注射薬だけでは不十分な場合や4.5時間を超えた場合でも回復が見込まれる際には血管内からアプローチして血栓を回収する治療も行っていますが、どちらの治療も発症から早期に行うほうが良好な治療成績が期待できます。このため当院では脳神経外科、放射線科、検査科、看護部が連携し、受け入れから治療開始までの時間短縮を図り、合わせて、一刻でも早く患者さんに来院していただくために、脳卒中の初期症状などを啓発する活動も行っています。「目元や口元の片側が下がる」、「片方の手足が麻痺する」、「ろれつが回らない」などの症状が出たら、ためらわずに救急車を呼んでください。当院では脳ドックなどの予防医療にも注力しています。例えば脳ドックで見つかる脳動脈瘤が破裂すると、くも膜下出血となり重度の後遺症を残すか亡くなる方も多いですが、血管内治療や開頭手術で破裂前に治療可能です。「遠方に行かなくても安心して治療が受けられる診療科」をモットーに、地域の方々に信頼していただける医療を提供していきたいです。
スタッフ紹介
脳神経外科統括部長 古市 昌宏
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医、日本脳神経血管内治療学会脳血管内治療専門医、臨床研修指導医、身体障害者福祉法指定医(肢体不自由、平衡機能障害、音声・言語機能障害)
医員 大鷲 悦子
脳神経外科医師
非常勤医 荒木 有三
脳神経外科医師
水曜日に、もの忘れ(認知症専門)の外来を担当しています。
※資格等についての問い合わせ:総合犬山中央病院 TEL:0568-62-8111